つらーい宴の後始末。「二日酔い」が得意な漢方は?
3人に1人が頭痛や吐き気、だるさなどの「二日酔い」を経験
年末年始はどうしても酒量が多くなりがち。ついつい飲み過ぎた翌日に控えているのが「二日酔い」。医学的には、肝細胞でアセトアルデヒドが十分に処理されないことや、胃腸の障害、脱水などが原因で起こる胸焼けなどの不快な症状を指します。クラシエ薬品が行った調査によると、約3人に1人が二日酔いを経験。男性では20~50代、女性では20~30代の割合が高く、ビジネスマンやOLに集中する傾向がありました。二日酔いの症状は頭痛が最も多く、次いで吐き気、だるさの順になりました。
最も辛い頭痛に、鎮痛剤を使用している方も多いと思います。しかし、鎮痛剤の多くは胃に負担をかけるため、気を付けなければなりません。ただでさえ胃腸が疲れている二日酔い時に鎮痛剤を多量に摂取した場合、頭痛は取れても胃痛に悩まされる可能性があります。
水分代謝に異常のある人などに用いられる「五苓散」
こうした二日酔いも漢方の得意とする分野の1つで、「五苓散(ごれいさん)」がよく使われます。五苓散は、桂皮(けいひ)、蒼朮(そうじゅつ)、沢瀉(たくしゃ)、猪苓(ちょれい)、茯苓(ぶくりょう)などの生薬で構成。体内の水分代謝を改善し、口渇、下痢、嘔吐、むくみ、眩暈、頭痛などを緩和します。また、尿が出にくい人の尿の出をよくします。
ただし、おだやかな効き目のものが多いのですが、時には服用後に嘔吐したり、気持ちが悪くなるなど不快を訴える人もいるのでご注意を。その原因としては、アレルギーがある、服用の仕方に誤りがあるなどさまざまなことが考えられ、もともと気分が悪い二日酔いなどの時にのむと、さらにその症状が増すこともあります。そのような場合は、お湯ではなくて水で飲むようにすると治まることも。それでも疑問があったら、必ず医師、薬剤師に相談しましょう。
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