五味子(ごみし)
基原
マツブサ科(Schisandraceae)のチョウセンゴミシSchisandra chinensis Baillonの果実
主な薬理
五味子は、咳嗽を主訴とする小青竜湯、清肺湯、苓甘姜味辛夏仁湯に配合される生薬です。
五味子単独では、以下に示す鎮咳作用が報告されています。
研究により、五味子中の成分であるゴミシンA、シサンドリンなどのリグナン類の各種薬理活性が明らかとなりました。
活性成分
- [鎮静作用・鎮痙作用]1-4)
- シザンドリン(schizandrin),ゴミシン(gomisinA)
- [鎮咳作用]1-4)
- シザンドリン(schizandrin),ゴミシン(gomisinA)
- [鎮痛作用]1-4)
- シザンドリン(schizandrin),ゴミシン(gomisinA)
- [抗胃潰瘍作用]1-4)
- シザンドリン(schizandrin),ゴミシン(gomisinA)
- [肝障害改善作用]1-17)
- シザンドリン(schizandrin),ゴミシン(gomisinA)
- [抗アレルギー作用]18)
- ゴミシン(gomisinA)
- [抗酸化作用]19,20)
- ゴミシン(gomisinN)
引用
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