“女性特有のカラダの悩み”におススメの漢方薬は?
公開日:2015.07.15
カテゴリー:漢方ニュース
監修:芝大門いまづクリニック院長 今津嘉宏先生
ストレス・イライラ、便秘に冷え性…。女性特有のお悩みは、漢方の得意分野でもあります。
そこで、芝大門いまづクリニックの今津嘉宏先生に、8つの症状をピックアップしてもらい、悩める女性のための漢方薬を解説していただきました。
ストレス・イライラ
体を巡るエネルギーである「気」や「血」の流れをスムーズにすることで治していきます。
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 抑肝散(よくかんさん)
便秘
「水」の不足だけでなく、「気」や「血」の異常ととらえて総合的な視点から治療を行います。
- 乙字湯(おつじとう)
- 桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)
- 大承気湯(だいじょうきとう)
- 大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)
貧血
「血」が不足している状態・「血」の栄養不足だと考えます。加えて、「気」が不足している状態「気虚」を伴っていることもあります。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
- 加味帰脾湯(かみきひとう)
冷え症
漢方治療にとって、「熱」を作る機能が落ちている冷え性の治療は得意分野です。
- 五積散(ごしゃくさん)
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
- 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
- 当帰湯(とうきとう)
月経不順
「血」の異常にあたる「お血(いわゆる血行不良)」が主な原因であると考えます。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 温経湯(うんけいとう)
更年期障害
更年期に現れるさまざまな不定愁訴は、「気」や「血」の不調から来ていると、とらえられています。
- 女神散(にょしんさん)
- 四物湯(しもつとう)
- 通導散(つうどうさん)
むくみ
「水」に異常をきたす「水毒・水滞」になると、むくみが出るというのが漢方の考え方です。
- 五苓散(ごれいさん)
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
- 真武湯(しんぶとう)
にきび
症状そのものを抑える「標治療」では、にきびなど皮膚の炎症を「熱」ととらえ、基本的にはその熱を抑える「清熱剤」を用います。
- 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
- 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
- 治頭瘡一方(ぢずそういっぽう)
- 桂枝茯苓丸加よく苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
(監修:芝大門いまづクリニック院長 今津嘉宏先生)