インフルエンザ
感染力が強く、肺炎や気管支炎の危険性も?
毎年、寒くなると大流行するインフルエンザ。子どもやお年寄りを中心に、多くの人が感染し、多くの被害をもたらしています。また最近では、「新型インフルエンザ」の出現も危惧されています。
そもそもインフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって発症する感染症。感染力が非常に強く、感染者の咳やくしゃみによる飛沫感染だけでなく、空中に浮遊するウイルスを吸い込むことによって空気感染もします。
症状も重くなりやすいのもインフルエンザの特徴です。せき、鼻水、くしゃみのほかに、38~40度の高熱、全身 怠感、筋肉痛、関節の痛みなども伴い、抵抗力が弱い子どもやお年寄りでは、肺炎や気管支炎、インフルエンザ脳症を併発する危険性もあります。
インフルエンザで何より重要なのは予防と早期発見です。予防の最たるものがワクチン接種です。インフルエンザウイルスは突然変異を起こしやすいウイルスなので、毎年、違ったタイプのウイルスが流行します。そのため、毎年、予防接種をすることが望まれます。また早期発見は、最近では10~15分でインフルエンザのタイプ(A型・B型)が分かる「迅速診断キット」が使われるようになり、診断できるようになっています。
『インフルエンザ』と『かぜ』の違い
漢方薬にできることは
インフルエンザには漢方薬はあまり使われていないと思われがちですが、実は、漢方薬はインフルエンザに対して有効であることが分かっています。特に麻黄湯(まおうとう)の効果については、最近いくつかの研究が行われており、西洋薬と同じくらいの有効性(熱を下げる効果など)があり、さらに 怠感や頭痛、筋肉痛を治す効果などがあることが報告されています。
くらしの中の予防法
- うがい・マスク
- インフルエンザウイルスの感染力は強く、飛沫感染(インフルエンザ患者のくしゃみによる)や空気感染によって簡単にうつってしまいます。マスクやうがい、手洗いを徹底し、ウイルスが体に入らないようにすることが大切です。
- 人混みを避ける
- インフルエンザが流行しているときは、なるべく人混みの中を歩かないようにしましょう。
- 湿度を保つ
- ウイルスは高温・多湿を嫌います。家の中は加湿器などで湿度を保つようにしましょう。
- 予防接種を
- 学校や会社など、人の多い場所で過ごすことの多い人は、ワクチン接種をしておきましょう。